その3です。
●年度ごとの連結決算推移

(今更ですが、画像を大きく貼ることを覚えました(苦笑)。)
2014年度に売上高が跳ね上がってますね。国内は積極的な販促キャンペーンの成果と新規顧客件数が期初計画を上回ったこと、解約件数が前年度より減少したことが主な理由みたいです。
米国では2013年5月に当社初の東海岸拠点となるワシントンDC郊外の同業者をM&AしワシントンDC支店を開設。6、7月にはテキサス州で3件のM&A。M&Aと言っても大規模なものではなく、地元に密着した中小の同業社を買収して規模を拡大しているみたいですね。
M&Aと言うとお金がかかるイメージなのですが、当社は自己資本比率もずっと70%以上をキープしており借入金も長期ではなく短期で2億~14億円ほどで推移しており、健全な状態をキープしています。
2015年度2Q時点
・自己資本比率 74.6%(前年同期79.4%)
・現金及び預金 25.82億円
・短期借入金 13.99億円(前年同期は7.90億円。今期も5、6月に米国でM&Aを実施しておりその関係の増加と思われる。今期は今までと比較するとかなり多い)
・利益剰余金 73.34億円
昨年度の国内、米国の伸び率を見ると
・国内 売上高87.87億円(前年同期比
+5.5%) 営業利益8.09億円(前年同期比
+8.6%)
・米国 売上高104.49億円(前年同期比
+36.9%、ドルベース
+13.9%) 営業利益7.55億円(前年同期比
+24.3%、ドルベース
+3.5%)
やっぱり円換算した%がかなり大きいので円安が業績に大きく寄与しているようです。
●2015年度2Q(2014年11月13日発表)
売上高 101.66億円(
前期比+9.6%)
営業利益 7.37億円(
前期比+2.2%)
経常利益 7.83億円(
前期比+4.6%)
当期純利益 4.66億円(
前期比+9.2%)
・売上高営業利益率(2014年度2Q)→2015年度2Q
(2014年度2Q 7.78%)→7.26%(
悪化) 1Q 7.74%
・売上高経常利益率
(2014年度2Q 8.07%)→7.71%(
悪化) 1Q 7.63%
・売上高純利益率
(2014年度2Q 4.60%)→4.59%(
悪化) 1Q 4.30%
・売上高原価率
(2014年度2Q 42.43%)→42.18%(
改善) 1Q 41.77%
・売上高粗利益率
(2014年度2Q 57.57%)→57.82%(
改善) 1Q 58.23%
・販管費率(対粗利益)
(2014年度2Q 86.49%)→87.45%(
悪化) 1Q 86.70%
四半期の業績としては1、3Qの方が良い数字が出やすい傾向(極端ではない)なので、1Qより2Qの方が利益率などが若干落ちているのは過去決算を見ると確認できます。基本的には3Qでまた数字が若干上がると見ていますが、2月中旬の3Q決算で上がっていないようだったら「あれ?」となると思うのでここは要確認ですね。前期のように連結決算で営業利益の伸び率が四半期ごとに大きくなると言うのはさすがに期待していません(笑)。
2Q短信によると
・ウォーターサーバー、ティーサーバーなどは売上、契約件数が
増加。
・コーヒーサービスも売上、契約件数
増加。
・カバーオール事業は
4期連続の二桁成長。
・競争が激しく、かつ売上高構成比率の高いダストコントロールでも売上、契約件数
増加。
とあり、実際売上高は前年同期比で
+9.6%となっています。契約件数を増やすために販管費率(対粗利益)が上がっているのが気になるところですが、ストックビジネスなので新規顧客が根付いていけば利益はある程度改善してくるのかなと考えています。米国事業の円換算とドルベースの伸び率の差を見ると円安の影響がなければ実はちょっと減益かも?なんてことも思いますが(苦笑)。
現在は原価率などもほとんど変わっていないので、3Q以降は利益率が2Qより良くなるか、販管費率(対粗利益)は下がるのかに注目したいと思います。
会社の通期予想では売上高198.65億円、営業利益15.89億円、経常利益16.11億円、当期純利益9.66億円となっていますが、2Q+3、4Qが前年並みで計算すると、売上高200.43億円、 営業利益15.08億円、経常利益16.22億円、当期純利益9.26億円となり、ほぼ予想通りの数字となります。ただ決算説明会資料によれば
想定レートは1ドル=100円となっており、現在の為替水準とかけ離れているので、まだ上ブレはありそうです。前期は95円で予想を出していたのでどこで想定レートを変えるのかにも注目したいと思います。前年度で言えば、2Q時点では95円想定でしたが、4Q時点では100円に変わっていました。
2014年度末の数字で目標株価を算出すると
1,040円ほど。万が一下ブレして2013年度並みになったとしても970円ほどです。ただそれ以前の数字となると一気に600~700円とガクっと下がるので営業利益が10億円以上をキープ出来るかはずっと注目しなければいけないかなと思います。
会社予想の数字で概算すると1,100円ほどなので、上値はそんなにないかなと考えています。ただ、財務面が優良で景気後退期に赤字を出していないなど堅実な面が気に入ったので要因でもあるので長く保有出来そうかなと思います。
株主優待は
300以上~1000株未満で100杯分のコーヒー、1,000株以上で200杯分のコーヒー及び日本茶
だそうです。1,000株以上は現状の株価だとハードルが高いですね(笑)。
ちなみに2Qと同時に年間配当金の15円から20円(15円+特別配当5円)への
増配を発表しています。
安定配当として15円を約束しているようですが、業績に応じて特別配当(会社算出の方程式がある)を出しているので、期初予想は基本的に15円となります。これを知らないと新しい予想が出た時に「減配だ!」と騒ぐことになりそうです(笑)。実際HPの報告書の質疑応答で質問されていました。
・特別配当金の算出方法
算定基礎=経常利益×乗率(55%)
配当金=算定基礎×乗率(30%)
1株当たり配当金=配当金÷発行済株式総数(端数は四捨五入)
特別配当金=1株当たり配当金-普通配当
と言うのが載っていました。経常利益次第みたいですが、ちょっとややこしいですね(笑)。どうやら2013年度から導入しているようです。
今回の5円増配は会社予想の16.11億円を使用していますが、じゃあ例えば将来30億円になったとしたら? 計算してみると特別配当が22円となります(笑)。普通配当15円と合わせて37円になりますが、本当にくれるんでしょうか?(笑)。
30億円はさすがに無理としても20億円なら視野に入りますから計算すると、10円になりますから悪くないですね。ちょっと他にはない配当システムじゃないでしょうか? おいそれと株式の消却などは出来ない気もしますが(笑)。正直、業績が伸びていくとしたら、普通配当15円と言うのを変えて普通の増配システムに変わる気もしますね。じゃないと特別配当が発表されるまで気持ち的には減配してる感が出そうです。ただ下降期でも15円を約束してくれていると思えば下支えになるでしょうから、そのままでもいいのかな? 配当利回りなんて株主が買った価格で変わりますしね。自分が安く買えばいい話です。たまに自分が高値で買ったから利回りが低いのに、「利回りが低い、配当を増やせ!」と言う書き込みを某掲示板で見ますね(笑)。
とりあえず今回はここまでとして、引き続き注目して行きたいと思います。そんなすぐには買わなくてもいいのかな?と言う気もしてきたので、無理して順張りはしないようにしようと思います。
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